2024年11月16日(日本時間17日)に『Bellator Champions Series: Paris』の開催が発表された。また同大会で、Bellatorバンタム級タイトルマッチとして、王者パトリックミックスが、2連勝中のレアンドロ・イーゴと対戦する。
本記事ではパトリックミックスvsレアンドロ・イーゴの展望、見どころを紹介する。
Ballatorバンタム級タイトルマッチ
まず、これまでの両選手の戦績について振り返りたい。
現王者 : パトリックミックスについて
Bellator戦績 : 10戦9勝1敗 / 現Bellatorバンタム級王者
2019年10月よりBellatorに参戦し、現時点で9勝1敗の戦績を残している。
唯一の敗戦はBellator246でのフアン・アーチュレッタ戦のみ。(2024年7月時点)
2019年より行われたBallatorバンタム級ワールドグランプリでは、堀口恭司、マゴメドマゴメドフ、ラウフェオンストッツを下してGP優勝。バンタム級暫定王者に。
2023年11月Bellator301、バンタム級王座統一戦としてセルジオペティスと対戦。リアネイキドチョークで2R一本勝ち。王座統一に成功した。
2024年5月には、『Bellator Champions Series PARIS』のバンタム級タイトルマッチにて、マゴメドマゴメドフと対戦。僅差のスプリット判定でミックスが勝利し、王座防衛を果たす。なお、この試合のマイクで、次の挑戦者としてレアンドロ・イーゴを指名した。
挑戦者 : レアンドロ・イーゴについて
Bellator戦績 : 10戦6勝4敗 / 元LFAバンタム級王者
2017年4月にBellator参戦。元Bellatorバンタム級王者のエドゥアルド・ダンタスと対戦するも、僅差のスプリット判定負け。
2戦目でジョー・タイマングロと対戦し、Bellator初勝利。3、4戦目では、ダリオンコールドウェル、アーロンピコに連敗。その後は、ショーン・バンチ、リッキー・バンデハス、ダリオンコールドウェル(再戦)に勝利し、3連勝をマーク。
2022年6月には、堀口恭司も参戦したBellatorバンタム級ワールドGPに参戦。GP1回戦でダニー・サバテーロと対戦するも、グラウンドの展開でサバテーロに大きく上回られ、結果は5R判定負け。GP1回戦敗退。
GP敗退後は、Bellator298でニキータ・ミハイロフと対戦。劣勢な展開が続いた中、一瞬の隙を突いてギロチン葬。2R一本勝ち。
2024年3月に開催された『Bellator Champions Series: Belfast』で、ジェームス・ギャラガーと対戦。試合全体を通してレアンドロが優勢に進め、判定勝ち。
現在2連勝中のなか、ミックスがもつベルトに挑戦する。
この試合の展望・見どころ
両選手の試合映像を可能な限り見たが、想像以上に実力差があると感じている。順当に予想すると、100人中99人はミックスと答えると思う。
レアンドロの勝ち筋を考える上で、個人的に大きく参考になると感じたのは、ミックスvsアーチュレッタ、堀口恭司、マゴメドマゴメドフとの試合だ。
アーチュレッタはミックスに対し、サークリングをしつつ打撃をコツコツ当てる。ミックスにグラウンドに持ち込まれても、しっかりと防いで立ちの展開に戻す。これらの立ち回りを全ラウンド通して実践し、ミックスに勝利した。
堀口もアーチュレッタと同様、サークリングをしつつ打撃(ローキックが特に有効だと感じた)で試合を組み立てた。ただアーチュレッタと比較すると、グラウンドの展開を長くミックスに与えてしまった。結果堀口は敗れたものの、判定49-48とかなりの僅差であった。
そして直近ミックスと試合をしたマゴメドマゴメドフ。マゴメドも、アーチュレッタ、堀口同様にサークリングで試合を組み立てた。また、随所でミックスのローに対し、カウンターのオーバーフック、右のジャブに対してカウンターのパンチをヒットさせるなど、惜しい展開に持ち込む場面があった。ただ、ミックスの打撃数と、2・3Rのギロチンをジャッジが評価し、判定2-1で敗れた。
以上を踏まえ、レアンドロがミックスを攻略するならば、とにかくミックスを中に入れない、組ませないのが重要。ミックスはバックコントロールが抜群に上手い。バックに回られると1本取られる危険性が跳ね上がる。加えて、抜けるのも極めて困難であり、抜け出すまでに相当時間がかかる。その為、サークリングをベースに距離を取り、打撃をコツコツ当てていく。5Rという点も踏まえると、堀口が見せたカーフキックを序盤から散らすのも有効ではないか。
また可能性は相当低いが、レアンドロはバックハンドブローが結構上手い。それがミックスにクリーンヒットするような展開があれば、もしかすると…
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