【UFC】歴代日本人ファイターまとめ!最も活躍した日本人選手は?

UFC
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これまで60人以上の日本人選手がUFCに参戦している。
その多くは、結果を出せなかった選手が殆ど。

今回は独断で、UFCに参戦した日本人選手の中で、特に印象的な活躍をした選手を紹介する。(※現役の日本人UFC選手も一部紹介)

ランキング入りした日本人

岡見勇信

引用 : 「UFC Japan」YouTube ch / 【UFC】今週のイチオシKO:岡見勇信 vs. エヴァン・タナー

UFC戦績 : 21戦14勝7敗 / 元UFC世界ミドル級3位

これまでUFCに参戦した日本人選手の中で、断トツの実績を残したのは間違いない。

2006年にUFC参戦

アランベルチャー、カリブスターンズ、ローリーシンガー、マイクスウィックに勝利し、デビューから4連勝するも、リッチフランクリンに負けて連勝は4でストップ。

その後、6戦を経て(5勝1敗)UFC122のメインで、次期ミドル級王座挑戦者決定戦としてネイサンマーコートと対戦。見事勝利し、王座挑戦権を獲得した。

引用 : 「Authority Ent」YouTube ch / UFC 134 – Interview with Yushin Okami

そして迎えたUFC134

アンデウソンシウバと激突するも、2RTKOで敗戦。

その後もティムボッシュ、ヘクターロンバードらと対戦。
2013年のジャカレイとの試合でTKOで敗戦し、UFCリリース。

以降はWSOF、PFL等を主戦場に活躍。

引用 : 「UFC」YouTube ch / Fight Night Japan: Saint Preux vs Okami – Joe Rogan Preview

しかし、2017年UFC日本大会にて、当初メインで組まれていたショーグンvsOSPが、ショーグンの欠場により、岡見が急遽代役に選ばれUFCに電撃復帰を果たす。(岡見vsOSPは、OSPの一本勝ち)

その後UFCで2戦を経て、2018年に再度UFCリリース。

格闘技冬の時代に大きく活躍した規格外の日本人

ミドル級という外国人天国の階級で、脅威の戦績を収めた岡見。

岡見の試合スタイルは、塩っぱいという意見をかなり見るが、むしろミドル級という階級で日本人が塩分マシマシで14勝してるのが化け物。

もうひとつ。岡見がミドル級トップを争ってた時代は、まだUSADA(米国反ドーピング機関)と提携前。(2015年からUFCとUSADAは提携)

すなわち、それ以前のUFCは実質の無法地帯。

これは後に判明したことだが、かつて岡見が試合し、ミドル級トップ戦線に君臨していたアンデウソンシウバ、チェールソネンは、しっかり検査に引っかかっている。

上記を踏まえても、岡見の活躍がどれほど凄いことだったか想像に難くない。


  • リッチフランクリン…元UFCミドル級王者の超強豪選手で、王座を2度防衛。2019年にはUFC殿堂入りを果たす。 
  • ネイサンマーコート…元ミドル級キングオブパンクラシスト。UFCでは大きく勝ち越し、2012年にはStrikeforce世界ウェルター級王座決定戦として、タイロンウッドリーと対戦。見事勝利し王者に。 
  • 岡見勇信vsジャカレイ…岡見がジャカレイとの試合後にリリースされた際、大きな波紋を呼んだ。当時、岡見のUFC戦績は大きく勝ち越しており、ランキングも一桁台であったetc為 
  • USADA(米国反ドーピング機関)…競技の品性を保持して真のスポーツを促進し、クリーンなアスリートの権利を守ることのみを目標とした非営利および非政府機関 

堀口恭司

引用 : 「VICE Japan」YouTube ch / Fightland Ep.2:山本”KID”徳郁 お墨付き!堀口恭司 – Japan’s Karate Kid: Kyoji Horiguchi

UFC戦績 : 8戦7勝1敗 / 元UFC世界フライ級3位

日本人歴代最高のフライ級選手は、文句なしで堀口恭司

2013年に修斗世界フェザー級王者として、UFCに殴り込み。

初戦はダスティン・ペイグと対戦。1R序盤バックに回られ危ない場面を見せるも、2RTKO勝ちで見事勝利を収める。(この試合のセコンドには若き日のヤッチくんがついてます)

2014年に入り、UFC2戦目で当時のフライ級15位ダレル・モンタギューと対戦し勝利。この試合の結果を受け、2戦目にて14位にランクインされる。

引用 : 「UFC」ch / UFC 186: Official Weigh-in

その後も順当に勝ちを重ね、UFCデビューから4連勝。
UFC5戦目わずか1年半足らずで、宇野薫、桜井“マッハ”速人、岡見勇信に続き、UFC186にて当時のフライ級絶対王者デメトリアスジョンソン(以下、DJ)との王座戦に到達した。

2R後半以降はDJの独壇場。最終R、残り1秒で堀口がタップ。王座戦は堀口が敗戦。

※DJ vs 堀口が組まれた背景として、フライ級上位勢の殆どがDJに敗れていたことが大きく関わっている。当時のフライ級1位〜4位まではDJに敗れており、5位フォルミーガは2位ベネビデス、それ以前にはドットソンに敗戦。リネカーはUFC183で、3位のイアン・マッコールと対戦し勝利。ただ、この試合でリネカーは通算4度目の体重超過。試合後にダナ・ホワイトが「もうリネカーがフライ級で戦うことはない」とコメントしている。これらの状況が重なり、当時7位の堀口が王座挑戦に至ったと考えられる。

1位ジョンドットソン                                       
2位ベナビデス
3位イアンマッコール
4位ジョンモラガ
5位フォルミーガ
6位リネカー
7位堀口恭司
当時のUFCフライ級

DJ戦後は、3試合を戦い全て勝利。

そして2017年にUFC戦績7勝1敗 / フライ級ランキング3位という脅威の実績を引っ提げてRIZINに電撃移籍した。

実質のフライ級世界2位

DJに次ぐ、フライ級最高峰

2024年時点のUFCフライ級を見渡すと、今の堀口ならばフライ級のベルトを巻く可能性はかなり高いと考える。
堀口が参戦してた当時のフライ級の方がはっきりいって、2024年時点のフライ級より層は厚い。何より、DJという絶対王者が君臨していた。(その点岡見、堀口は参戦時期にUFCの歴史上最高クラスのチャンピオンが君臨していたのは、不幸であったとも言える。)

総合格闘技という大きな枠では、UFCが頂点。しかしその枠をひとつ狭め、フライ級として捉えるならば、現在(2024年時点)のフライ級最高峰はONEではないだろうか。

引用 : 「RIZIN FIGHTING FEDERATION」YouTube ch / 【番組】RIZIN CONFESSIONS #153

堀口がこの先どう自身のキャリアを進めるか分からないが、UFC再挑戦、ONEでDJとの再戦、いずれかが見れることを個人的に願っている。


RIZIN電撃移籍…その当時、現役のUFCトップランカーが移籍するケースは極少数だが起こっていた。元UFC世界ライト級王者ベンソンヘンダーソン、他にはローリーマクドナルドがその例だ。堀口に関しては、多くの日本の総合格闘技ファンは、階級を上げてBellator移籍が濃厚と思っていた。それだけに、堀口のRIZIN移籍はかなり衝撃的であった。


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水垣偉弥

引用 : 「MMAWeekly.com」YouTube ch / Takeya Mizugaki Aiming for UFC Title (UFC Fight Night 27 Video)

UFC戦績 : 14戦8勝6敗 / 元UFC世界バンタム級5位

北米バンタム級で、最も実績を収めた日本人は水垣偉弥だろう。

2011年にUFC参戦し、デビュー戦でルーベン・デュランを判定で下し勝利。
2012年11月のジェフ・ホウグランド戦の判定勝利から、ブライアンキャラウェイ、フランシスコリベラらと対戦し、5連勝という日本人初の快挙を成し遂げる。

その後もドミニククルーズ、アルジャメイン、ガーブラント、エディワインランドら、錚々たるメンツと対戦した。

2017年以降はACB、DEEP、RIZINを主戦場に活躍。

歴代最高クラスの日本人バンタム級選手

水垣は2009年以降、海外を主戦場に試合を重ねた。

2009年にWEC参戦、初戦でいきなりタイトルマッチ(ミゲールトーレスに対して、ほぼ互角の戦いを展開)。その後もヤヒーラ、ユライアフェイバーらとも試合をしている。

引用 : 「UFC FIGHT PASS」YouTube ch / WEC 52: Urijah Faber vs Takeya Mizugaki

直近の北米における日本人選手の現状を踏まえると、水垣の凄さがよく分かるのではないか。UFCではフライ級こそ日本人が活躍する可能性を十分感じるが、バンタム以降はその予兆すらないのが現状。

その点、バンタム級というスター選手が多数いる階級で、ランキング5位まで登りつめた水垣は異常。

キャリアの多くを海外で積み重ねた為、最近MMAを好きになった層に対しては、あまり馴染みがないかもしれない。ただ、今後日本人選手がUFCに参戦、活躍するようなニュースがでた際に、水垣がその比較として登場し、彼の凄さを再認識させる機会は多々あるだろう。


  • 水垣偉弥vsフランシスコリベラ…UFC173で対戦。本来はT.J.ディラショーと対戦予定だったが、ディラショーがメインでバラオンとの対戦に格上げとなり、ランキング下位のフランシスコ・リベラとの対戦に。
  • 水垣偉弥vsドミニククルーズ…UFC178で、元バンタム級王者ドミニク・クルーズと激突。勝てば次期タイトル挑戦者に抜擢される可能性もあった一戦。
  • ユライアフェイバー…「ザ・カリフォルニア・キッド」/ 元WEC世界フェザー級王者 / 北米における軽量級MMAのパイオニア的存在。長年軽量級の第一線で活躍し、2017年にその功績が称えられ、UFC殿堂入りを果たす。

川尻達也

引用 : 「UFC」YouTube ch / UFC Singapore: Debut of Kawajiri

UFC戦績 : 6戦3勝3敗 / 元UFC世界フェザー級12位

UFCで最も活躍した日本人フェザー級選手

2014年にUFC参戦、ショーン・ソリアーノと対戦し2R一本勝ち。デビュー戦を勝利。
(初戦にして大会のセミファイナルに抜擢される)

2戦目では当時のフェザー級9位、クレイグイダと対戦。1Rにグイダの右フックでダウンを許し、判定負け。(UFC初黒星となるもファイトオブザナイトを受賞)

引用 : 「UFC」YouTube ch / Fight Night Berlin: Tatsuya Kawajiri Backstage Interview

2015年、UFCベルリン大会でフェザー級12位のデニスシヴァーと対戦。2R、3Rに畳みかけ、見事勝利。この勝利を経て、川尻はランカー入りを果たす。(この試合から1年ほど前、川尻は3度目の網膜剥離を発症した。その翌年に迎えた復帰戦で、敵地ベルリンにてデニスシヴァーに勝利を収めた。)

同年12月にジェイソンナイトと対戦し、判定勝ち。

2016年2月には、当時フェザー級8位のデニスバミューデスと対戦。1Rは川尻が取るも、2R・3Rを取られ判定負け。

同年8月に、当時フェザー級5位のカブスワンソンと対戦。戦前より格闘技ファンの間でも、当時のフェザー級上位トップ5の中で、カブスワンソンが最も川尻にとって相性が良い相手と目されており、川尻自身も「上位ランカーで一番勝つ可能性がある」という見解を述べていた。

結果は3-0でスワンソンの判定勝ちだったが、裁定に疑問の声が多く上がった。1Rは川尻が取ってたという見方は多く、2Rにはスワンソンの反則の膝蹴りが川尻にヒットしたが、スワンソンへのペナルティはなしだった。

川尻はスワンソンとの試合を最後に、UFCを自らの意思で契約を解除。2016年、RIZINに電撃移籍した。

歴代日本人フェザー級No.1

引用 : 「DREAM」YouTube ch / Tatsuya Kawajiri vs. Joachim Hansen PV – DREAM.17

川尻は2011年にライト級からフェザー級に転向した。

ライト級時代は五味隆典、青木真也、アルバレス、ジョシュトムソン、JZカルバンなど多くのトップ選手と対戦。

フェザー級に転向する前戦では、当時の北米メジャー団体であるStrikeforceのライト級タイトルマッチとしてギルバートメレンデスと対戦。(メレンデスとはPRIDE時代に1度対戦している。)

そして、35歳にして格闘技人生最大のチャレンジとしてUFCに参戦した。UFCでは6戦を戦い抜き、中でもスワンソンの試合はいち格闘技ファンとして悔しさは未だに残っている。それでもフェザー級としてランクインし、上位ランカーとも互角に渡り合った川尻は、少なくもこれまでの日本人フェザー級の歴史の中で最も実績を残した日本人なのは間違いない。

金原正徳

引用 : 「ASIA MMA」YouTube ch / Masanori Kanehara on UFC debut vs Caceras: “I’m confident I can finish him anywhere.”

UFC戦績 : 3戦1勝2敗 / 元UFC世界バンタム級15位

2014年にUFCに参戦し、当時バンタム級10位のアレックスカサレスと対戦。3Rは落としたものの、1Rにパンチを効かせ、その後も安定した立ち回りを見せて、見事UFCデビュー戦にしてランカーに勝利。

同大会では当初、金原vsカサレスではなく、ユライアフェイバーvs山本KIDが組まれていた。しかし、KIDが練習中の負傷で欠場。そこでKIDの代役として金原が抜擢され、ユライアフェイバーvs金原に。ただ今度は、フェイバーが怪我で欠場。二転三転を経て、金原vsアレックスカサレスとなった。

2015年UFC2戦目では、ハニヤヒーラと対戦。2Rが勝負の分かれ目となったが、惜しくもスプリット判定負け。

ヤヒーラはHERO’Sに参戦してたこともあって日本と馴染みは深い。UFCでは日本人キラーとして、廣田瑞人、金原正徳、田中路教に勝利している。(日本人選手でヤヒーラに勝利したのは、Dynamite!!2007で山本KID、WEC48で水垣の2人のみ。)

引用 : 「UFC」

2016年UFC3戦目で、当時ランキング8位のマイケル・マクドナルドと対戦。

当時のマクドナルド、UFCでの敗戦は、暫定王者決定戦でのヘナンバラオン、ユライアフェイバーのみであり、UFCバンタム級の中でもトップクラスの選手であった。

1Rは金原優勢。2R、金原が肩固めで一本勝ち寸前のとこまで追い詰めるも、土壇場で外され、すかさずバックに回ったマクドナルドがRNCで一本勝ちを収めた。

ただこの試合において、金原の肩固めが極まる直前にマクドナルドが両方の足の指で金網を掴む反則行為で角度を変えて、肩固めを外しポジションを入れ替え、RNCを極めたことが問題視された。
後日金原陣営は、UFC、コミッションに対して反則シーンの映像、文書を提出。しかし、UFCは金原との契約を更新せず、コミッション側も金原陣営の訴えを退けており、試合結果は覆らなかった。

「惜しい」という言葉が相応しい日本人選手

UFCにおける金原は「惜しい」という言葉に尽きる。

スクランブル参戦となったUFC初戦も、当初の相手はユライアフェイバー。下馬評が相当低いと思われるが、ユライアと対戦してたらどうなっていたのだろうか。

そしてマクドナルドとの試合。この試合も下馬評圧倒的不利であったが、マクドナルドをあと一歩まで追い詰めた。マクドナルドの反則がなければ、あの当時、多くのバンタム級トップ選手vs金原の試合が実現していた可能性は高い。

現在金原はRIZINに参戦していて、クレベルコイケに勝ったあたりから、一部ファンの間で「今が金原の全盛期」という声が上がっている。もちろん今の金原は強い。ただ、UFC時代の金原をリアルタイムで追ってた者からしたら、UFC時代の金原が全盛期である可能性が極めて高い。

金原のUFC時代の試合は、ネット上にいくつか上がってるので是非見てほしい。

佐々木憂流迦

引用 : 「mma craz」YouTube ch / Janel Lausa vs Ulka Sasaki Face Off UFC Fight Night Cowboy vs Edwards

UFC戦績 : 9戦4勝5敗 / 元UFC世界フライ級13位

2014年8月にUFC参戦、初戦でローランド・デロームと対戦する。1R一本勝ちを収め、パフォーマンスオブナイトを獲得。

同年12月、レアンドロイッサと対戦しキャリア初の一本負けを喫する。

2015年6月、タイラーラピルーと対戦。2Rにダウンを奪われ、キャリア初のノックアウト負け。

2016年5月、ウィリーゲイツと対戦し2R一本勝ちを収める。
(この試合よりバンタムからフライ級に階級変更)

2017年2月、当時ランキング5位のウィルソンヘイスと対戦。ヘイスを相手に互角以上に渡り合い、終盤に猛反撃する展開を見せるも、結果は3-0の判定負け。

引用 : 「MMA Junkie」YouTube ch / Ulka Sasaki rewarded for mind games at weigh-ins, beats gritty Justin Scoggins

同年6月シンガポール大会で、当時ランキング9位のジャスティン・スコギンズと対戦。序盤よりスコギンズに試合を大きく支配されるも、2R中盤にスクランブルの展開からボディロック、一気にバックを取った佐々木がRNCの体制に。うつ伏せから仰向けになると、スコギンズがたまらずタップ。佐々木が大逆転勝利を収める。(この試合で佐々木はパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得)

同年9月にはUFC日本大会で、当時ランキング5位のジュシーフォルミーガと対戦。当時UFCに参戦している日本人選手の中で、最もタイトルに近い位置にいた佐々木。勝てばタイトルが射程圏内に入る試合であったが、結果は1R一本負け。

2018年6月、ジェネル・ラウザと対戦。2R一本勝ちで勝利。

同年11月、当時ランキング9位で、後のUFC世界フライ級王者のアレッシャンドリ・パントージャと対戦。ケージ際の攻防で差を見せつけられ、1R1本負け。

この試合を最後に佐々木はUFCを離脱し、RIZINに参戦する。

堀口離脱後の日本人UFC選手の希望

2017年に堀口がUFCからRIZINに移籍後、当時残された日本人選手の中で最も希望を抱けた日本人選手の一人。

フライ級に転向後、ランキング入りも果たした佐々木。特にスコッギンズとの一戦は印象的であり、北米で十分通用した日本人といってもいい。

佐々木の離脱以降、日本人がUFCにランキング入りするのは、これより5年先のことになる。(2023年12月に平良達郎が日本人として約5年ぶりにランクイン)

平良達郎

引用 : 「UFC」YouTube ch / Japan’s Rising UFC Star 🇯🇵 | Tatsuro Taira’s UFC Career So Far

UFC戦績 : 6戦6勝0敗 / 現UFC世界フライ級5位

2022年にUFC参戦、初戦でカルロス・カンデラリオと対戦し、判定勝ち。そこから連勝を重ね、2014年5月に水垣が記録した日本人最多連勝記録に並ぶ。また、2023年12月でのカルロス・ヘルナンデス戦後日本人としては佐々木憂流迦以来、約5年ぶりにランキング入りを果たす。(2023年12月時点でフライ級15位)

UFC / U-NEXT
引用 : 「UFC」

2024年6月、当時フライ級5位のアレックスペレスと対戦。1Rはペレスに奪われるも、2R中盤に平良がペレスの体格の膝に対しておたつロックを仕掛ける。その後、平良がグラウンドに引き込みパウンドを1発打ったところで、ペレスが右膝を負傷。続行不能となり、平良の2RTKO勝利。

引用 : 「UFC」/ 平良達郎vsアレックスペレス / ジャッジペーパー

この試合の勝利で平良は13位から5位までランクアップ、加えてパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞。また、UFCでの「日本人最多6連勝」を記録。

同大会で平良はメインイベントを務めたが、日本人としては約7年ぶりのメイン。

また、当初はランキング9位のティム・エリオットとの試合が組まれていた。しかし、エリオットが怪我で欠場。最終的にランキング5位のペレスに決まった。

修羅の国UFCで快進撃を続ける若き日本人

引用 : 「UFC」YouTube ch / Perez vs Taira – “I Am Here to Figure Out The Puzzle Before Anyone Else Can” | UFC Vegas 93

2017年以降、日本人UFCファイターの多くは苦戦を強いられている。その中で今1番、日本の総合格闘技ファンにとって希望を抱ける存在ではないだろうか。

筆者は平良がUFCで通用するか懐疑的な目線をもっていた。

理由として、平良はUFC参戦以前は修斗を主戦場に試合を重ねており、その全てを圧巻の内容で勝利していた。しかしその対戦相手の多くが、はっきりいって現在のUFCフライ級の選手たちと比較した時に、実力的にかなり劣っていると感じたのが大きい。またUFC参戦後も、5戦目まで非ランカーとの対戦であった。そのため平良がランカーと対峙した時に、どこまで通用するか予想が難しく、5連勝した時点でも懐疑的な目線は少なからずあった。

しかしながら、平良としては初の現役ランカーとの対戦になったペレスとの試合で、あの内容を見せられた時に、筆者が平良に対して抱いた疑念は消えた。

恐らく近い将来、平良はチャンピオンシップに挑むことになる。そこで勝利し、日本人としてUFCのベルトを巻くことを心から願っている。

その他印象的だった日本人選手

上述した選手たち以外で印象的な選手を紹介する。

日沖発

引用 : 「UFC」

UFC戦績 : 8戦3勝5敗

第3代戦極フェザー級王者にして、第9代修斗世界フェザー級王者。

日沖は2011年にUFCに参戦したが、参戦時点での日沖の世界的評価はかなり高かった。

初戦でジョージループに勝利後、同年末の海外大手MMAメディア「sherdog」のフェザー級ランキングでは、ジョゼアルドに次いでフェザー級 世界2位の評価を受けていた。

2戦目となったUFC144では、バート・パラゼウスキーに勝利しUFC2連勝。

そして、3戦目にして日沖に対しジョゼアルドとの対戦オファーが届く。しかし、アルドとのタイトル戦の前に1戦挟みたいと理由でオファーを拒否。その後日沖は3戦目にリカルドラマスと対戦するも、結果は判定負け。この結果を受け、日沖発vsジョゼアルドというカードは幻となった。

その後もUFCにて継続参戦するも、敗戦が重なり2015年にUFCをリリースされる。

幻の日沖発vsジョゼアルドが実現してた世界線が見たかった。

もし日沖発vsジョゼアルドが実現していたら、どういう世界線が待っていたのだろうか。当時の日沖が世界的に高い評価を受けていたとはいえ、後のアルドの活躍を鑑みると、対戦していたとしても限りなく勝機は薄いと思われる。

しかし、オクタゴンにて、同じ土俵に上がる以上「絶対」は存在しない。もしかすると、そこで日沖が勝利していたら、日本人初のUFC王者は日沖と語り継がれてた可能性もあった。

以下、参考として日沖の当時の評価の高さがうかがえる海外メディアの記事を記載する。

「Hatsu Hioki Should’ve Taken the Title Shot at Jose Aldo During UFC on FX 4」
https://x.gd/aKlwt


「The Forgotten Story of UFC 144: Hatsu Hioki and Japan’s UFC Title Hopes」
https://x.gd/CN7aC

「チャンスはチャンスの顔をしてやってこない」という言葉もあるが、まさしくその言葉の意味を日沖vsアルドには考えさせれる。

幻に終わった日沖発vsジョゼアルドを心から見たかった。

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