本記事では、9月8日(日)に開催される『UFC FightNight Las Vegas97』より、メインのウェルター級ワンマッチ、ギルバートバーンズvsショーンブレイディの見どころについて解説する。
※本大会はU-NEXTとUFC FIGHT PASSでライブ配信される。
名勝負製造機バーンズvs柔術職人
まずは両選手について解説したい。
ギルバートバーンズについて
ギルバートバーンズ / 38歳 / UFC戦績 : 22戦15勝7敗 / 現ウェルター級6位(9月5日時点)
バーンズさんって元々ライト級の選手だが、2019年からウェルター級に転向した。
バーンズはウェルター級転向後に大きく躍進。
クンチェンコ、グンナーネルソン、デミアンマイア、ウッドリーに勝利し4連勝。
ライト級時代はランク外だったが、ウェルター級では一気に1位に。
そして2021年に、当時のウェルター級王者ウスマンと対戦。2R以降は完全にウスマンに流れをもってかれて、3RTKO負け。王座獲得に失敗。
その後は、スティーブン・トンプソンに判定勝ち
UFC273では、チマエフと対戦。判定で敗戦したものの、バーンズがチマエフをぐらつかせるシーンもあって惜しい試合だった。
その他だとニールマグニー、マスビダルに勝利。
UFC288では、当時ランキング4位で現UFCウェルター級王者のベラルに判定負け。
前戦はジャックデラマダレナにKO負け。
今回の試合がUFC23戦目となる。
ギルバート・バーンズの特徴
バーンズは、柔術の元世界王者ってだけに寝技が強い。
ファイトスタイルに関しては、UFC前半は寝技の印象が強かった。ただ、ここ数年は完全に打撃戦を厭わない激闘型ファイターに。
特に右オーバハンドや、グラウンド状態でのパウンドは脅威。
バーンズの弱点としては、ジャブへの対処は苦手だと感じる。(ベラルとウスマンとの試合を見て感じた)
ただ全体を通して明確な穴がなく、とてもいい選手。
ショーン・ブレイディについて
ショーン・ブレイディ / 31歳 / UFC戦績 : 7戦6勝1敗 / 現ウェルター級8位(9月5日時点)
2019年にUFC参戦。
そこから、マイケルキエーザ、ジェイクマシューズらを相手に5連勝。
UFC280では、当時ランキング5位で現ウェルター級王者のベラルと対戦するも2RTKO負け。
この試合でキャリア初黒星を喫する。
前戦は昨年12月にガステラムと対戦し、3R一本勝ちで勝利。
今回の試合がUFC8戦目の試合になる。
ショーン・ブレイディの特徴
ブレイディの特徴として、この人もバックボーンが柔術黒帯なので寝技が強い。
基本的な勝ちパターンは、テイクダウンからグラウンドに持ち込んで一本もしくは塩漬け。
現時点で唯一の敗戦を喫したベラルとの試合では、ベラルにタックルをバンバン切られたが、テイクダウン能力はかなり高い選手。
この試合の展望
この試合の展望として、バーンズ有利だと感じる。
先日あらためて両選手の試合映像を一通り見た際に1番感じたのは、ブレイディの完全上位互換がバーンズという印象をもった。
両者ともバックボーンが柔術ってなった時に、1番差を感じるのは引き出しの多さ。
特にバーンズには「打撃」があるってのが、ブレイディとの決定的な違いではないか。
加えて、バーンズはキャリアで一本負けがゼロ。
そうなると、打撃も柔術も長けてるバーンズから、テイクダウン取って一本、もしくは試合全体を通して漬けるのは厳しいと思っている。
まとめ
今回はバーンズvsブレイディに取り上げたが、ブレイディに関してはベラルとの試合で、テイクダウンを取れないと、上位ランカー相手では打撃で完全に飲み込まれるのが露呈した。
そうなると今回のバーンズとの試合は、あの頃のショーンブレイディからどれだけ進化したかってのが分かる試合になる。
そしてバーンズも、ブレイディをどう攻略していくか楽しみだ。
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